あご出汁・ブリ・かつお菜で作る、博多雑煮。
福岡・博多のお雑煮といえば、ブリと鰹菜を使った「博多雑煮」。
あご出汁を使い、薄味で彩り豊かに仕上げます。
博多雑煮は福岡でも限られた地域の雑煮ですので、福岡にお住まいの皆様でも作ったことがない!という方も多いです。私も福岡出身ですが、母の実家はスルメと昆布、鶏肉の雑煮です。また、ブリを使う家庭でも具材は様々、各家庭の味があります。
なんでブリを使うの?
博多では、歳の暮れに新郎の実家から新婦の実家へ、「嫁御ぶりが良い」という意味を込めて、出世魚のブリ(出来るだけ大きいもの!)をおくる風習があります。
年越し前にブリや野菜を下準備し串を打って、雑煮の具にしたそうです。
かつお菜の栄養効果
かつお菜=勝男菜、ということで縁起の良い食材です。
アブラナ科の野菜で、高菜と似ていますが、アクが少なく昔から福岡で作られています。緑黄色野菜であるカツオ菜は、冬に不足しがちなビタミンやミネラルを補うのに最適。βカロテンやビタミンCはもちろん、旨み成分のグルタミン酸を多く含むそうですよ。
あご(トビウオ)の出汁ってどう違うの?
あごを焼いて乾燥したものを使うあご出汁。鰹と比べて筋肉質なトビウオは、脂肪分が少なく澄んだ出汁がとれます。頭も骨もまるごと出汁に使うので、旨みも豊かです。
出汁をとった後のあごは、栄養たっぷり。醤油をかけて食べてしまいましょう!
ブリ・かつお菜・あご出汁の博多雑煮の作り方
材料(4人分)
・ぶり …4切れ(前日に塩をして冷蔵庫へ)
・かつお菜 …1束
・干し椎茸 …4枚
・人参 …1/2本
・大根 …小5cnくらい
・昆布 …1枚
・もち …4個
・ゆずの皮 …4片
・あご出汁 …600ml
・椎茸戻し汁…100ml
・醤油 …大1
・みりん …大1~2
・塩 …ひとつまみ
作り方
具は全部調理して、串に刺しておきます。
①ブリは前日に塩を振っておく。熱湯で霜降りにし、軽く茹でる。
②カツオ菜はさっと茹でて水を切り、食べやすくまとめて切る。
③人参は切ってゆでておく。
④椎茸は水で戻し、食べやすく切ってからゆでる。
⑤具材は1人分ずつ、竹串に刺す。
出汁を調えます。
①あごは半分に折り、前日から鍋に入れて水につけておく。
②昆布も入れて鍋を中火にかける。沸騰する直前で火を止め、しばらくおいてからあごをとりだす。
③椎茸の戻し汁、醤油、みりんを加えて温める。
④具を串に刺したまま鍋に入れ、温める。
盛り付け。
①雑煮椀に串から具を抜き盛り付けて、出汁をはる。もちをカツオ菜の上にのせる。
②柚子の皮を添えて完成。
串に刺す理由…
お正月の三が日は年神様がおられるので、炊事ができません。
そこで、大みそかの晩に1人分ずつ具を串に刺しておいて、お正月は温めるだけにしておきます。
このやり方だと1人分ずつ楽に盛りつけられるのでオススメです。
雑煮と一緒に…栄養のポイント
博多雑煮は良質なたんぱく質・緑黄色野菜と栄養豊富ですが、もちが入る分摂取量でいうと若干少なめ。 一緒になますなどを合わせて美味しく頂きましょう。
栄養価も高く、綺麗な博多雑煮。
皆さんもぜひ作ってみて下さいね。
ミホ